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新春経済講演会(要約) |
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◎講演テーマ:「2006年日本経済の展望」 ◎講師:経済ジャーナリスト 財部 誠一 氏 ◎主催:経済団体新春講演会実行委員会 ◎期日:平成18年1月12日(木) ◎会場:宇都宮市「ホテル東日本宇都宮 大和の間」 |
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| ( 要 約 ) 現在の日本の景気は、非常に良い状況にあります。日本の経済は、2003年あたりから右肩上がりです。それ以降プラス成長が続いており、このまま秋口まで続けば「いざなぎ景気」を抜くのではないかと予測されます。 現在の株式市場は、それを反映し日経平均は値上がりしております。 上場会社の利益は1999年以降6年連続で増益となっています。更に2003年度、2004年度、この3月で完結する2005年度の3年連続で史上最高利益を出します。 日本の経済は、議論の余地なくパーフェクトに景気回復しています。すべて海外ですさまじい収益を上げている大企業によって、日本の経済そのものが牽引されているというのが主な要因です。 その事例として自動車の国別の生産台数の推移をお話します。2010年、あと4年後の予測(野村證券金融経済研究所)では、中国が日本を抜き第2位の1,070万台となり、米国を加えて1,000万台プレーヤーが3カ国となります。1990年代の時点では存在していなかった中国という自動車マーケットが、2010年に誕生するということです。 地球規模で見たときには、中国は安いものを輸出しているだけではなく、市場としての中国は異常な成長をとげています。 一方、日本の経済は、不良債権問題、デフレ問題にも決着がつきました。今まで日本の足を引っ張ってきたものはことごとく解消され、2006年の経済見通しは、雲一つない快晴です。しかしながら、地域格差、大企業、中堅・中小企業の中でも格差があります。その格差を企業という枠内で見ると2つのポイントがあります。 一つは「海外」です。海外の経済成長を上手にリンクすれば利益を得ることができるでしょう。 もう一つは「ビジネスモデルの転換」です。今調子のいい会社は、例外なくビジネスモデルをまるっきり変えています。その最たるものがトヨタ自動車です。 その事例として対照的な業界の話をいたします。それは、松下、東芝、日立、NEC,ソニーなどのエレクトロニクス産業でした。日本の産業界で最も高密度に全員で中国に行ったのはエレクトロニクス産業です。製造コストの中の人件費という一部分にフォーカスを当てて、中国に行かなければ競争力を失うと言って出て行って、大きな失敗を犯しました。技術の流出です。世界のマーケットを全部取られてしまうという結果に陥ったのです。いかにそういうロジックが浅薄で間違っているか。それで気がついたら日本国内も景気が悪化していました。多くのエレクトロニクス産業は、倒産するかというところまで追い込まれました。 かつて、エレクトロニクス産業と自動車業界は同じビジネスモデルでした。それは、輸出というモデルです。つまり、生産基地とマーケットを分離するという考え方です。中国に行くというのは新しいように見えますが、古いビジネスモデルそのものなのです。 それに対して、トヨタやホンダはエレクトロニクス産業とは全く反対のことをやりました。人件費も高く、規制も厳しく労働運動も激しい米国に工場を作ったのです。これにより輸出コストの削減に成功しました。 |
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| エレクトロニクス業界の中を見ても大変印象的なことがあります。それはソニーと松下の違いです。ソニーはビジネスモデルを変えるどころか本業の力を抜きました。 そのためデジタル家電ブームに乗り遅れてしまい、プラズマテレビやDVDレコーダーを自社でつくることができませんでした。そこで韓国のサムスンからハードをほとんど買ってきました。外部から買ってきてつくっているからコストが高いのです。そこにどんどん値下げ競争が起きているので、売れているのに利益が出ない。それで赤字になってしまうのです。 それに対して、松下電器は、2002年には倒産かという状況になりました。そのときに中村邦夫社長は会社のビジネスモデルをがらりと転換しました。 中村さんは「すべてはお客さんの声によって決定づけられる。困ったらマーケットの声を聞く」という考え方の持ち主です。それまでの各事業部の中にあった営業部隊を全部東京に持っていきました。それに併せて「世界同時発売、垂直立ち上げ(1カ月以内に商品の売上高を同じジャンル内でナンバーワンにしていくこと)」という戦略を採りました。 それにより開発も生産もものすごい努力をして変化を起こしながら、DIGAを始めとする大ヒット商品が次々に生まれました。 ビジネスモデルというのは本気で変えていこうと思うと、次から次へと変化が起こるものです。その入り口は紛れもなくお客さんの声です。皆さんも是非ともビジネスモデルの転換をやっていただきたいと思います。 そのために、既存のお客さんの声をできる限り聞くと同時に、新しい顧客を探し求めることが大切です。今までつき合ったことのない業種、つき合ったことのない地域、栃木県なら東京の会社と是非とも取引をすべきです。新しいところとつき合うと全く違う評価を得て、全く違うヒントを得て自分の会社の売り方、製品のあり方といった変化への入り口が必ずそこに見出されてきます。新しいマーケットからの声にしっかりと耳を傾けてほしいと思います。 では、時間もまいりましたのでこれで終わりたいと思います。長時間ご清聴ありがとうございました。(拍手) |
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